もてなしの心

2013年 06月01日

滝クリ 来る6月11日から創業18年目に入ります。東京千代田区で現在営業している民間の貸会議場ではおそらく当会議場が最古参。創業時には都内にほとんどなかった民間の貸会議場。平成18年(2006年)頃から急増して、いまや都心のオフィスビルのかなりの空室が貸会議室に化けました。居酒屋の上の階、天井の低いビル、変な所に柱がありデッドスペースが多い部屋、鰻の寝床のような細長い部屋。会議場に適さないスペースもみんな貸会議室です。貸会議室業界には大手も進出してきて豪華な会場もでき、業界は玉石混交状態にありますが、供給過剰による過当競争のため都内各地で貸会議場の淘汰も始まっています。宜べなるかなという感じです。雨後のタケノコのように増殖した新興の貸会議室事業者が空室率の上昇した都心のオフィスビルに、「有効活用」と称して群がったツケが回ってきています。

 新興の多くの民間貸会議場のビジネスモデルは公共施設や準公共施設。会場設営は利用者が行え、動かしたテーブルやイスは元に戻せ(原状回復)、ゴミは持ち帰れ、道案内はしない、荷物は受け取らない、預からない、コピーはコンビニに行け、土日祝日は割増料金。経営者側の都合でしょうが、とてもサービス業とは思えない殿様商法。

 このような会場でも料金はかなりの高額。「断然安い」、「格安」、「激安」、「リーズナブル」だの陳腐な業界流の紋切り型が喧伝されますが、言葉だけが派手で内実が伴っていないのが通例。演台が1万円、ネット回線利用が5千円、土日料金が平日の5割増。マイクやホワイトボード等もすべて有料。このような会場もみんな「格安」だそうです。備品無料を謳っているところは異常に高い料金設定。安く見せかけているだけのこと。顧客をなめているとしか思えません。

 当会場は創業以来、良心的な破格の料金で、しかも公共施設では出来ないことをすべて無料のサービスとして行っています。土日祝日の料金も平日と変わりませんし、夜間も料金が割増しになることはありません。17年間高い人気を保ち、多くのお客さまに支持される所以です。

 当会場のコンセプトは、「もてなしの心」。当社事業に敷衍して具体的に申し上げれば、会場利用者の意見にいつも耳を傾け、利用者の立場に立って、より便利に、より快適になるように、設備やサービスの充実を心がけ、気持ちのよい応対をすること。サービス業の原点だと思っています。利用料金を頂戴する以上当然のことです。このことでお客様が喜びを感じれば、もてなす側の当方にも喜びが生まれます。こうした相互関係によりお客様との絆、信頼関係が築かれた結果が17年の安定経営につながっていると考えています。

 世はまさにインターネットによる宣伝の時代。プレスリリースを行ったり、大広告を打ったり、検索順位上位を策しSEOに腐心したり、露出過剰が成功につながると信じる向きが多いようですが、当会場はそのようなことにあまり関心がありません。一度会場を利用しても、顧客が不満であれば何度もその会場が使われることがないからです。当会場は宣伝よりも会場の質やサービス向上に精力を傾けたいといつも思っています。宣伝マニアの不人気会場はいつまでも派手なキャンペーンを繰り返すしかありません。

 当会場は、会場に適するビルを東京千代田区の外堀通り沿いの賃料相場で賃借して堂々と営業している会議場。会場の調達コストは高いのですが、そうでないとよい会場づくりはできないからです。200以上の物件の図面を取り寄せ、部屋の形状、天井高、会場アクセス、玄関の広さ、エレベーターの数等、すべて検討の上、旧会場から移転を決めたのが、フォーラムミカサ エコというこの会場です。単なる部屋だけの会議室でなく、ロビーもあり、次世代の分煙ソリューション等も用意してあります。本来高価な会場を出来うる限りの低料金でお貸しし、薄利に甘んじていける企業体質。あまり儲かりませんが(笑)、これがどこもまねのできない当社の知的経営資産です。

 江戸時代、治世の鑑とされ徳川幕府の施政の参考にされた、唐の時代の太宗皇帝(李世民)の言行録「貞観政要(じょうがんせいよう)」に出てくるエピソードから「創業は易く、守成は難し」といわれることがあります。事業を興すことよりも、それを守り維持していくことが難しいとの意味です。貸会議場がたくさんある今日、この言葉を肝に銘じ、如何にして良い会場づくりをするか、よいサービスを心がけるかに今後も邁進したいと思っております。当会場では利用者であるお客様が主役、私どもは脇役、裏方にすぎません。18年目に入るにあたりサービス業の原点「もてなしの心」を再度確認してみたいと思っています。

<追記>2016-6-5

滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」
おもてなし
       動画はこちらhttps://www.youtube.com/watch?v=6hggygKWwhg#t=24

 本ブログを書いてから約3ヶ月後の2013年9月8日。2020年のオリンピックの開催場所決定のIOC総会で、最終投票直前に行われたプレゼンテーションに滝川クリステルさんが登場。IOC公用語のフランス語で、日本の「もてなし精神」説明し、東京の公共交通機関の充実や治安の良さ、清潔さ等をアピール。東京オリンピック・パラリンピック決定への大きな原動力に。「お・も・て・な・し」は2013年の流行語大賞になりました。

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